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「なあなあ」
「ん、どうしたの」
リビングのソファーに寝転がっていたところ、凍夜はやってくるなり俺に覆いかぶさってきた。
別に抵抗はしない。
可愛いから。
見下げる顔が構ってほしいと言わんばかりで、可愛いのだ。
ただのバカップルと思われたっていいさ。
実際そうなんだから。
だから何度だって思うよ、凍夜は可愛いって。
「別に、何でもねぇ。何となくってやつだ」
「ならいいんだけど。君の可愛い顔が間近で見れて、俺としては得してるとこだけどね」
……殴られた。
けれど、力が全く入っていなかったので痛みはほとんどなくて済んだ。
本気で殴られてたら、今頃死んじまってる。
「……変なこと言うなよっ」
そんなことをぼそりと言った凍夜は、顔を背けてたってわかるほど真っ赤になっていた。
髪に隠れていて、よく表情が見えない。
手を伸ばして凍夜の顔に触れる。
触れた瞬間、ぴくりと反応したところがまた良い。
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