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「辰磨ぁ! あいつ怖いよ!」
目に涙を溜め、半泣き状態の幹也が叫ぶ。
またかと、辰磨と政哉は顔を見合わせ呆れた。
「待ちやがれ、童顔が!」
そんな台詞とともに到着したのは凍夜である。
楽しげに口角を吊り上げ、その両手にはネックレス用のシルバーチェーンが握られている。
幹也が小さく悲鳴をあげた。
「凍夜」
政哉が手招きをする。
悪態をつきながらも、手招きされるままに政哉の前まで歩いて行く。
「何だよ、……んッ!」
政哉が凍夜の腕を引っ張って、そのままキス。
抵抗する間もなかった。
「へえ。見せ付けてくれるねえ、政ちゃん」
その様を物珍しそうに見ていた辰磨が、微笑しながら言う。
そんな辰磨の後ろで目を丸くしている幹也。
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