集合

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「何だ、羨ましかったか?」 とちょっかいをかけてみる。 しかし、そんなことは意にも介さずだった。 「驚いただけ、さ。政哉ってあんなことする奴だったっけ」 「さあな。政ちゃんがそれだけ溺愛してるってことなんだろう」 近くにあった幹也の手を握る。 小さくて、指が細くて長い。 女の手のようだ。 「なあ、俺はミキちゃんとキスしたくなったんだが」 「その呼び方止めてって言ってるじゃん」 「そんなのはどうでもいいだろう。無視するなら、ここで犯してやってもいいんだが」 「やめて、無視しないからさ!」 冗談でも何でもなかったつもりだが、冗談に留めておくことにする。 幹也が移動してきて、椅子の横に立った。 「キスすればいいんでしょ!」 「自棄になるなよ、ミキちゃん」 噛み付くような口づけを。 甘くて甘い、口づけを。
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