キス

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「殺すとか言ったらいけないっていつも言ってるよな」 「いいじゃねぇか、そのくらい。ついつい出ちまうんだよ」 首に両腕を絡ませて、ぐっと近づいてくる。 挑発的な隻眼が上目遣いに見てくるのが、普通に可愛いとしか思えない。 「いいよ、聞かなかったことにしてあげる」 そのまま、触れるだけのキスをする。 わざとリップ音を立てて離せば、赤面して目を逸らす凍夜がいる。 誘っておきながら、いざとなるとこれなんだから。 だから意地悪したくなる。 「はい、終わり」 政哉がそう言って体を離そうとすれば、嫌だとばかりに縋り付いてくる。 そんな顔してそんなことされたら煽られてしまう。 もう、可愛いすぎる。 縋り付く凍夜の耳元に顔を寄せ、ひと舐めしてやる。 「んっ……」 堪えるような甘い吐息に掻き立てられる。 力の抜けた体を押し倒せば、いとも簡単にベッドに沈み込んだ。 かかっている前髪を優しく払いのけ、そのままキスを落とす。 深くて甘い口づけを。
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