衝動

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頸動脈。 勢いよく多量の血が溢れ出す。 凍夜の体が崩れ落ち、 「馬鹿ッ!」 叫びながら倒れた凍夜のもとへ急いだ。 上着のポケットからあれやこれやと様々な医療器具を取り出し、絶え間なく血が溢れ出すそこへ処置を施す。 もちろん医療行為を許された身ではないが、そんなことを守っているようでは凍夜は護れない。 短いような、長いような時間が過ぎ、あらかたの処置を終えて漸く一息つく。 呆れていると同時に、ここまで必死になっているのも自分。 相当嵌まってしまっているみたいだ。 「あー……やっぱ俺、お前が好きだよ、凍夜」 意識のない血まみれな姿にそう言って、そっと抱きしめた。 壊さないように、大事に大切に。 その温かみを確かめるように。
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