3. 理想と現実

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「んー、もう1回・・・」 「あ、まだダメ・・・、んんーーーー」 何をそんなに刺激しちゃったのか。 わけがわからないまま、快感の波がすぐに押し寄せてくる。 何度も肌を重ねて、どんどん波長も合ってきて。 芳川さんが、どんなつもりで私とつき合っているのか、もうわからない。 聞くことも出来ない。 考えると、苦しい。 芳川さんにとって、私は都合がいいオンナだと思う。 ・・・2人で会ってると、安心する。 それだけは確か。 いま、手にしているものをきちんと育てていくために。 そして、仕事の上でのプレッシャーをはねのけるために。 「私が、芳川さんを利用してるんだ」 そうでも思わないと、おかしくなりそう。 自分のしでかしてしまった事に対する後悔の気持ち。 出来るだけ、考えないように、フタをする。 いつのまに、こんなズルイ女になってしまったんだろう。 段々、嘘が上手くなる気がする。 ・・・大人になるってこういう事なのかな? .
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