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「んー、もう1回・・・」
「あ、まだダメ・・・、んんーーーー」
何をそんなに刺激しちゃったのか。
わけがわからないまま、快感の波がすぐに押し寄せてくる。
何度も肌を重ねて、どんどん波長も合ってきて。
芳川さんが、どんなつもりで私とつき合っているのか、もうわからない。
聞くことも出来ない。
考えると、苦しい。
芳川さんにとって、私は都合がいいオンナだと思う。
・・・2人で会ってると、安心する。
それだけは確か。
いま、手にしているものをきちんと育てていくために。
そして、仕事の上でのプレッシャーをはねのけるために。
「私が、芳川さんを利用してるんだ」
そうでも思わないと、おかしくなりそう。
自分のしでかしてしまった事に対する後悔の気持ち。
出来るだけ、考えないように、フタをする。
いつのまに、こんなズルイ女になってしまったんだろう。
段々、嘘が上手くなる気がする。
・・・大人になるってこういう事なのかな?
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