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「ジュンくん久しぶり~」
翡翠の後ろからひょっこり顔を出したのは、木崎美晴(きざきみはる)。
高校時代の雅貴の彼女で、去年雅貴と結婚した。
「ジュンくん、何か飲む?」
「いや、俺はいい……」
俺は美晴の問いに答え、カウンターの方へ近づいた。
「……久しぶりだな、歌奈」
カウンターの向こうでグラスを拭いている歌奈に話し掛ける俺。
歌奈はゆっくりと俺を見ると、「久しぶり、ジュン兄」と小さく笑った。
その歌奈の笑顔を見て、俺は少しホッとする。
よかった、歌奈はちゃんと笑えてる─────
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