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歌奈の外見は、あの頃と全然変わってなかった。
白に近い金髪に真紅の瞳、そしてはかなげな表情。
強いて変わったことと言えば、髪の長さくらいか。
「ジュン兄、今年もひまわり買ったの?」
そう尋ねてきた歌奈に、俺はゆっくりと頷いた。
「龍太には、ひまわりが一番しっくりくるだろ?」
「そうだね……リュウ兄、ひまわり好きだったからね…………」
歌奈はそう言うと、悲しそうに目を伏せた。
歌奈は、まだ龍太の死を乗り越えられてねぇのか。
まぁ、歌奈にとって龍太は本当の兄貴みたいな存在だったからな…………
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