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後条「この姉ちゃんがアオの教育係ねぇ...ちょっと若すぎねぇかい?」
奈々子「はい、後条さんでしたね。坊っちゃんがお世話になっております。お仕えしたのは10年前...私は16歳、坊っちゃんは小学生の時でした。私は両親の借金の『かた』として世良田家に奉公に出されたのです。」
後条「なるほどな、アオ顔が赤いじゃねえか!?もしかして...。」
蒼月「か、勘弁してくださいよ店長!?まぁ...その...なんでわざ俺に...。」
奈々子「天馬津様に教えて頂いたのです。そして...『会ってやってくれ』と...相変わらず弟想いのお兄様ですね。」
蒼月「天馬津の奴...。」
奈々子「うふふ...相変わらずですね。...坊っちゃん、その子は?」
彼女は蒼月の後ろに隠れるハチコに目をやった。
蒼月「ほらハチコ。大丈夫だから出てきなさい。」
ハチコ「でも...怖いお父さんの家の人だったんでしょ...。」
犬耳と尻尾が下がり怯える様に奈々子を見つめるハチコ。
蒼月「怖くないよハチコ、奈々子さんは親父達とは違うから安心して。」
ハチコ「う、うん...。」
蒼月に諭され奈々子を見つめるハチコ。
ハチコ「私....ハチコ。ご主人様の...マイロイド...なの...。」
まだ恐怖は消えてなかったが、ハチコは勇気を振り絞って奈々子に挨拶した。
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