菜々子さん

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後条「ハッハッハ!!言うじゃないか犬っころ!!気に入ったぜ!!」 ハチコ「犬っころじゃない…わたしはハチコ…ご主人様が付けてくれた…。」 表情は変わらないが犬耳と尻尾が怒ったように動く。 蒼月「ハチコ!!…すみません店長…。」 後条「いや、わりいなハチコ、やる気は分かったが明日から頑張ってくれや。」 ハチコ「うん、ハチコ頑張る…。」 頑張る… 名前を付けてくれて… 大切にしてくれた… ご主人様のために… わたしが来た時… 誤解があってご主人様はわたしを嫌っていた… 名前も付けてくれなかった… でも… 誤解が解けた時に謝ってくれた… そして… 名前を付けてくれた… ハチコ… それがわたしの名前… 大切な…かけがえの無い…名前… 蒼月「どうした、ハチコ?車に酔ったのか?」 ハチコ「ううん、大丈夫…。」 見慣れぬ光景に見入るハチコ…地震…その後を襲った津波…事故…人の力を軽く凌駕した自然の力にハチコは圧倒されそうになる。 それでも… 彼女はマスターの蒼月を助けると決めた…。 苦しむ人を放ってはおけない彼を助けると…。 その為に実家との…父親との決別を決めた彼を助けると…。
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