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「それにしても、あの威力の蹴りを喰らっても多少腕が痺れるだけって・・・・・ほんとに僕人間なのかな・・・・・」
立ち上がり、律儀に待ってくれているセイドさんと再び対峙する。
「咄嗟に初級魔法を複数発動させて勢いを弱めたか・・・・・やはり貴様はかなり魔法の腕が良いみたいだな。身体強化を使っている様子が全く感じられん・・・余程魔力の扱いが上手いんだろうな」
どこか感心したように腕を組み話すセイドさん。
意味がわからない僕。
「あの・・・・・身体強化って何ですか?」
言葉から察するに、身体能力を強化するものなのだろう。これ以上強化するのも憚れるが、知っておくにこしたことはないだろう。
「ん?小僧何を言っているんだ?身体強化など戦闘の基本ではないか」
訝しげな表情を浮かべるセイドさん。
「いや、僕ちょっと理由があって、つい最近まで田舎で魔法とは無縁の生活を送っていたんです・・・・・だから世間のこととか魔法について全然知らないんです」
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