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「ふん!」
「――っ!」
何も言わず急に殴りかかってくるセイドさん。
それを横に跳んで避けると、セイドさんは少し怒りを滲ませた口調で話しだす。
「魔法と無縁だと?大人を馬鹿にするんじゃないぞ。今の時代、魔法を知らないなどありえないことだ」
「いや、本当なんですよ!理由は言えないんですけど・・・・・」
確かに信じてもらえないのも仕方ないのかもしれない。ラクーンで魔法を知らないっていうのは、地球でいうと電気、ガスなどを一切使わない生活をしている。ということと同じようなことなのだろう。
「ふん・・・・・まだ言うか。近頃の若者は全く教育がなってないみたいだな。それにもとより私より弱い奴とリリムの交際など認める気などない。見たところ身のこなしは素人同然・・・・・弱者にはさっさと消えてもらおう」
そう言って再び構えをとるセイドさん。
「・・・・・・いた」
「ん?何を言った小僧?」
「むかついた」
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