今時の王子様は白馬じゃなくてバイクに乗って現れる

26/26
前へ
/217ページ
次へ
「ところで、タイチ君だったな?」 「え?あ、はい。タイチ=イガラシです」 「そうか・・・・・」 なにか考える素振りを見せるセイドさん。 「ところで、君は何故我が家にリリムと共に来たのだね?」 「それは私が言うわ」 黙っていたリリムが横から答える。 「私はタイチに、フレイムドラゴンに襲われているところを助けられたの。それで彼は旅をしているそうで、今日泊まる所が無いらしいから、お礼も兼ねて私が呼んだの」 一通り説明を聞き終えると、セイドさんはまずリリムを助けたことに関してお礼をしてきた。 「それでだな・・・・・折り入って頼みがある」 「は、はい。なんですか?」 セイドさんは居住まいを正すと、真剣な表情で僕の目を見つめる。 「頼みというのはだな どうか娘を貰ってくれないだろうか?」 「「えぇぇぇぇぇぇぇぇえぇぇぇえぇぇぇぇぇ!?」」
/217ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1013人が本棚に入れています
本棚に追加