路地裏とかろくなことがない

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「よくよく考えたら、魔法で空飛べばいいんじゃないか?」 昨日から何も食べてなく、その上朝っぱらから歩き続けた為、流石に疲労が隠せない。 木に寄り掛かって身体を休めながら、対策を練る。 そこで思い出した魔法の存在。 「・・・・・俺の努力・・・・・・」 道なき道を行き、時折現れる蛇などにビビりながら歩いた今までを回想し、悲しくなる。 「まあ、俺日本人で魔法に馴染み無かったし、仕方ないよな・・・・・【フレイムウイング】」 魔法を発動すると、背中から炎で出来た羽が生える。 「・・・・・おぉ!?飛んだ飛んだ!!」 空を飛ぶイメージをすると、羽が羽ばたき、人類の長い歴史でも未だなしえていない、人間が自由自在に空を飛ぶという、人類の夢を俺は達成した。 「うぉ!すげぇ!俺飛んでる!太一、俺空飛んだよ!」 先程までのブルーなテンションは一変、上空で一人テンションが上がり、30分ほど馬鹿騒ぎし続けていた。
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