路地裏とかろくなことがない

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「じゃあこれとこれとこれにします」 俺は選んだ依頼書をアンさんに渡す。 「"犬の散歩"に"屋根の修理"に"壁の補修"ね。これが住所と地図よ、それじゃあ行ってらっしゃい」 アンさんから渡された地図を片手に、俺はギルドを後にした。     △ ▼ △ ▼ 依頼は簡単に終わった。 まず犬の散歩がてら街の散策。 屋根の修理は時魔法で新築状態に戻し、壁の補修も同様に。 どの依頼主も高齢の人だったので、ずいぶんと喜んでくれたし、飴やらチョコやらを帰り際に渡してくれた。 で、今はぶらぶらとギルドに向かって歩いている。 軽くだが食事も取ったので、王都の景色を眺めながらゆっくりとする余裕が出来た。 時刻は四時をまわり、夕日が大通りを照らす中、家族連れや買物袋を提げた人が家路についていく。 「夕方の風景は日本とあんまり変わらないな。夕日も綺麗だし」 相変わらずオレンジに染まった夕日を見ながら呟く。
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