眼鏡と青春の対立

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すでにあんた達といることが悪いようになってるんですけど……なんてとても言えない。  ああ、なんでこんなとこに俺はいるのだろう?  どこで俺は道を踏みはずしたんだろう? できればこのままどこか遠いところに行きたい。  窓の外を見ながら……私は鳥になりたいと口走っていた。  説得工作を続ける先輩をどうにか誤魔化して返事は後日するという約束をしてなんとか開放された。  疲れた……。 一日で特濃ヘンタイに出会ってしまい、俺は疲れていた。 疲れきっていた。 早く家に帰って休みたい。  そうしたいのにどうやら俺にはまだ試練が与えられているらしい。  校門の前に見慣れた奴が立っている。  瑞樹だ。 こちらに気づき何か言いたそうにこちらをちらちら見てくる。  はあ……疲れるな……。 こういう時の瑞樹を無視したり投げやりな態度をすると向こう1週間は機嫌悪くなるので俺はもうひとふんばりするかと瑞樹に声をかけた。
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