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「…貴様は、名も名乗れぬ人間か?」
霧都は、今までの獣のような、瞳が嘘だと思わせるような、発言をした。
「え?」
霧都の思わぬ発言に、右京が驚く。もちろん、少女も目を丸くして驚いている。
驚いていることに、気付かない霧都は、構わず続ける。
「お主…挨拶とは、人間の常識だろう!
まず人に会ったら挨拶!何かを訪ねるのならちゃんと、名を名乗るが常識だ。と言うか、それが人間の礼儀だ
母君に教わらんかったのか?」
親のように少女に話し出す霧都。すると少女はなぜだか自己紹介を始める。
「あ…すみません。アタシの名前は'御咲葵(ミサキアオイ)'です。
礼儀なら…アタシはパピーに教わったかもしれません。
」
「ちょちょっ!!何でこんな展開ィィ!?まず霧都!見ず知らずの人にそんな礼儀について語るか?」
見ず知らずの少女を急に、説教する霧都と、それを聞いて名を名乗り始める葵に右京が突っ込む。
絶妙のタイミングのツッコミだ。さすがツッコミ担当、梓右京。
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