第一訓

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「…貴様は、名も名乗れぬ人間か?」 霧都は、今までの獣のような、瞳が嘘だと思わせるような、発言をした。 「え?」 霧都の思わぬ発言に、右京が驚く。もちろん、少女も目を丸くして驚いている。 驚いていることに、気付かない霧都は、構わず続ける。 「お主…挨拶とは、人間の常識だろう! まず人に会ったら挨拶!何かを訪ねるのならちゃんと、名を名乗るが常識だ。と言うか、それが人間の礼儀だ 母君に教わらんかったのか?」 親のように少女に話し出す霧都。すると少女はなぜだか自己紹介を始める。 「あ…すみません。アタシの名前は'御咲葵(ミサキアオイ)'です。 礼儀なら…アタシはパピーに教わったかもしれません。 」 「ちょちょっ!!何でこんな展開ィィ!?まず霧都!見ず知らずの人にそんな礼儀について語るか?」 見ず知らずの少女を急に、説教する霧都と、それを聞いて名を名乗り始める葵に右京が突っ込む。 絶妙のタイミングのツッコミだ。さすがツッコミ担当、梓右京。 .
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