四月

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む。いい奴もいるではないか。まだまだ捨てたもんでは無いな。 そんな事を考えながら、こちらこそよろしく。と楪に答えた。 すると楪は突然後ろを向いて誰かを呼んだ。 「おーい、華蓮ちゃーん。」 誰だ?友達か? そう言って手を振り出す楪。 すると、金髪の女子生徒が振り向いた。 「何?どうしたの?瑞希。」 その女生徒は綺麗な金髪を翻し、こちらへ走って来た。 綺麗だなぁ。 ぼーっとそんな事を考えていると、いきなり、 「何、見てんのよ。一般人。」 な、なんだこの女は.......。 「なんだと?お前な初対面の人に対して…」 「で、何なの?瑞希。」 「しかとかよ……。おい、何なんだよこいつは?楪。」 「えっ、ちょっと二人して質問しないでよぅ。」 慌てて、答えようとする楪。 「まずは俺の質問に答えてくれ!」 「まずは私の質問に答えなさい!」 「だから、二人して言わないでよぅ。」 じゃあ、まずは沖田君からね。そう言って説明を始めてくれた。 よし。 勝った。 何となくガッツポーズを決めた俺は楪の言葉に耳を傾けた。 「えーっと、こちらは柏木 華蓮(かしわぎ かれん)ちゃん。私の親友でクラスメイトだよ。」 「次は華蓮ちゃんね。今友達になったばかりだけど、いい人だよ。沖田君だよ。」 この子は、いい子すぎる….…。
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