prologue

2/5
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
初めて彼にあったのは高校入学のとき。 幼い頃から絵とアニメが大好きで、将来はイラストレーターという夢を持っていた、【山本美香】は、地元では有名な美術高校に入ることを決めていた。 有名なだけあって偏差値も物凄く高いので、いままでにないくらいの努力と時間を費やした。 塾には毎日のように行ったし、テストも頑張ったのに。 結果は不合格だった。 努力は嘘をつかないってことがハッタリだと思い知らされた。 仕方ないことではあるのだが、悔しくて涙がでそうになる。 友達五人と受けたのだが、自分だけ落ちてしまった。 会場で泣きそうになったが、母に、「みっともないから泣くな」といわれた。 そして美香は併願先の帝東第三高校という学校に入学することになった。 帝東は美香が目指していた学校よりも少し遠くにあって、「誰でも入れる」レッテルを貼られている。 だが私立なので設備も十分で、勉強に力をいれている。あと制服が可愛いことでも有名な学校だ。 10年ほど前は不良で溢れかえって荒んでいたらしいが。 帝東の試験のテストは、私にとって正直欠伸がでるほど簡単な問題ばかりであった。 普通に入れるよ。こんなの。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!