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「・・・・ぽいね。」
「・・・・うん。いかにもって感じだね。」
授業が終わり、美香と百合は部活見学に来ていた。
その名も[美術・イラスト同好会]。
美香は、幼い頃から絵(アニメ関連に限る)を描くことは大好きであり得意でもあったし、
百合も趣味らしいので、この部活に決めた。
だが一つ問題がある。
はたしてこの部活にヲタクがいるかどうかだ。
何故そこまで心配するのかというと、
時は6時限目にさかのぼる。
美香と百合は長ったらしい授業を終えて、華やかにヲタ話をしていたら、
同じクラスの解良八海という女子に
こう言われた。
「うわなに君らオタクなの!?」
「・・・・悪い?」
美香は、八海の発言に少し嫌味を感じて、やや強めの口調で言い返した。
なんだかヲタを馬鹿にされた気がして、美香は少しイラッとしたのだ
八海はそれに対して謝ることもなく、
「別にー?悪いとはいってないけどー。ヲタクなんて異常でしょー?私とは違う世界だわー!」
と、笑いつづけた。
その発言にカチンときたのか、こんどは百合が言い返した。
「馬鹿にしないでよ。言っとくけどね。日本の大半はヲタなんだけど。」
「キャー!怖っ!嘘言っちゃだめだよお。だってこのクラスでヲタクなの君らしかいないよ?」
百合のにらみさえ物怖じせず、八海は身をすくませるフリをしていかにも美香たちが異常者のように嘲り笑った。
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