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「まったく学校ってめんどくさいよな~」
俺こと上田和也(ウエダカズナリ)が愚痴を言い始める。
「でも、行っておいて損にはならないと思うよ。俺は」
隣りを一緒に歩く親友こと足立義久(アダチヨシヒサ)がもっともな意見で言葉を返してきた。
俺達は幼稚園の頃からの友達で、小学校などでクラスが違うことがあってもほぼ毎日遊んでいたような仲だ。
俺は運動神経は抜群に良く、喧嘩もとても強いが、頭はあまり良くなく、毎回のテストの順位でも下から数えた方が断然早い。
逆に義久は運動神経あまり良くないが、頭は非常に良く、毎回のテストでもほぼ確実に一位を取っている。
態度から言えば、俺は授業と授業の間の休み時間にさえ毎回騒いでいるような奴。
しかし義久は本を読んでいるような奴だ。
いつもそんななので、昔友達に「なんでこの二人が親友なのか分からないよね~性格も正反対なのに…」と言われたことがある。
しかし、本当に親友なのだから仕方がない。
そして去年の四月に同じ高校に入ることが出来た。
つまり今高校二年生だ。
もっとも、俺はほんとにボーダーギリギリで合格したのに対し、義久は、『なんでここ受けたんだろう?』と思わせる位で合格したらしい。
…神様って残酷だよね。
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