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漸く丸太を全て枝に並べた頃には夕暮れになっていた。
「今日はこれ以上は無理だな。」
心身共に疲れてしまい、作業続行が無理だと判断した達也は丸太を並べただけの床に座る。
「んー…。」
作りかけとは言え、ここで寝れなくないが虫や蛇とかの対策をしないとな。
ここは達也の住んでいた街では無く深い森林。
虫はもちろん蛇などの野生動物がいてもおかしくはない。
そんな中、床だけの開けた空間にただ寝るのは得策ではない。
疲れて怠い頭を必死に動かし、結界のような術式を探す。
ん…これでいいかな?
見つけたのは光系の魔術で本来は敵の攻撃から身を守るモノである。
この魔術は結界の強度で使用する魔力量が変わる。
また魔力を溜めておき、長時間結界を張り続けることも可能なのだ。
残り少ない達也の魔力でも虫や蛇避けくらいの結界ならば朝までは持つ。
よし、これで完了…。
寝床に結界を張り終えると達也はパタリと倒れ、深い眠りに落ちた。
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