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「日も暮れそうだし、急がないと。」 息を整え、土系の魔術で地面を隆起させるものを選び術式を組み始める。 ツリーハウスを建てようとした枝まで隆起させた達也は木を登り始める。 だが、ここで1つ問題が発生する。 「どうやってこの丸太達を枝に乗っけるかだな。」 もともと運動神経のよい達也は地球で色んなスポーツや武道をやり、身体を鍛えていたのだが流石に1人で丸太を運べるほどと言うわけではない。 いや、もしかしたら身体能力が上昇しているとか…。 そんな淡い期待を持ちつつ丸太を引っ張ってみるが、足場も悪いせいか微量しか動かない。 「はぁ…。」 ったく、甘くねぇよなぁ…。 知識を探しても身体能力を上げるような都合のよいモノは無く、途方に暮れていた。 「こう足場も悪くちゃ踏ん張れな―――!」 何かを思い付いた達也は先程つかった地面を隆起させる術式を組、自分のいる枝の下の地面を枝まで隆起させる。 こうすることできちんとした足場を作ったのだ。 あとは地道な作業だな…。 よし、と気合いを入れて達也は丸太を1本ずつ枝の上に引っ張る。
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