プロローグ

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『えー臨時ニュースです。キノコタウン在住の占い師、デアールさんが突如会見を開きました』 テレビからそのようなアナウンサーの声が聞こえ、ソファで本を読んでいた男は本を閉じてテレビに視線を向けた。 大きな話が特徴のその男の名前は、マリオという。一見平凡な男だが、実はキノコタウンだけでなく世界中に認められている英雄だ。これまでに数々の危機を救って来た。 会見場の机の前の椅子に座るデアールは、彼のかつての協力者である。故に、マリオはデアールの名前を聞いた途端に本を閉じたのだ。 (デアールさん・・・一体どうしたんだ?) 「兄さん、昼ごはんできたよ・・・あれ?テレビにデアールさんが映ってる」 両手に皿を持って入ってきた、顔がマリオそっくりの男がテレビの画面を見て動きを止めた。 彼はマリオの弟、ルイージである。
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