さいかい

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「何の話?」 知らない子に話しかけられる理由が全く思い当たらない私は不思議そうに尋ねる。 「あなたタカヒロ君とどういう関係?」 「・・・へ?タカヒロ」 タカヒロって・・・誰だっけ。 どこかで聞いた事のあるような・・・。 「あ!タカの事?」 そう言えば前に友達ののりぴが、タカはあだ名で本名はタカヒロだって教えてくれたっけ。 ※前作応援特典”明日香のある日の学校生活”を参照(宣伝パート2) 「タ、タカ!?呼び捨てで呼ぶなんてどういうつもり!?」 何故かツリ目の女の子は怒りだす。 『どういうつもり!』 サイドにいる2人の女の子が声をそろえて、ツリ目の言葉を繰り返す。 ・・・この二人はツリ目の子の友達なのだろうか? まるで護衛のようにツリ目の子にぴったりくっついている。 「どうもこうも・・・ただ呼び捨ての方が呼びやすかっただけで・・・」 「あなた、タカヒロ君の彼女なの?」 キッと私を睨むツリ目子ちゃん。 「彼女?彼女って恋人って意味?」 「他にどんな意味があるのよ!」 「えっと、いや、彼女じゃないよ」 「じゃあなんなの!?」 『なんなの!?』 再びサイドの2人がハモる。 良く見ればサイドの女の子は双子のようで、髪型はおさげとポニーテルと違うけど顔はそっくりだった。 「えーと・・・友達」 「ただの?」 超能力仲間だから、ただの友達と呼んで良いのだろうか? と一瞬迷ったけど、超能力仲間と説明もできないしとりあえず頷く事にした。 「・・・うん」 「何?今の間は?」 どうやら私のさきほどの間は、ツリ目子ちゃんには悪い意味としてとれてしまったようです。
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