笑顔の裏には

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ボクが椅子に座ったのがトリガーになったかのように、目の前のマシーンのモニタ―が点灯した。 マシーンのフィールドにあるデッキゾーンにデッキを置いてくれと指示を出してきたので、ボクは自分のデッキをそこにセットした。 もう一度モニターを見ると、クィン側のカメラから映った映像が見える。 彼女はすでにデッキからカードを5枚引き、始める準備を終わらせている。 「さあティルさん。始めましょう」 「うん。ボクも準備オーケーだ」 ボクが答えると、クィンは手札を胸の前に構え息を吸い込んだ。 それの意味にボクも従い、息を吸い込む。 「「デュエル!」」 クィンの用意したモニタリングデュエルマシーンが、先攻後攻が自動選定される。 表と裏に「先攻」・「後攻」と書かれたカードが画面内でクルクルと回り、やがて「先攻」の位置で止まった。 つまりボクのターンから始まるという事だね。 「ボクのターン、手札から《竜の霊廟》を発動!」 ボクは温存という選択肢を頭から無くし、出来る限りの手を打つことにした。 「デッキから《ガード・オブ・フレムベル》を墓地に送るよ。通常モンスターが墓地に行ったから、更に《エクリプス・ワイバーン》も墓地に行く。そして墓地に行った《エクリプス》の効果で、《冥王龍ヴァンダルギオン》を除外するっ!」 一気にデッキから3枚のドラゴンを抜き取る。 墓地にドラゴンを出来るだけ貯め、《F・G・D》を早く呼び出す! 《竜の霊廟》 通常魔法 デッキからドラゴン族モンスター1体を墓地へ送る。 墓地へ送ったモンスターがドラゴン族の通常モンスターだった場合、さらにデッキからドラゴン族モンスター1体を墓地へ送る事ができる。 「竜の霊廟」は1ターンに1枚しか発動できない。 《エクリプス・ワイバーン》 星4/光属性/ドラゴン族/攻1600/守1000 効果モンスター このカードが墓地へ送られた場合、デッキから光属性または闇属性のドラゴン族・レベル7以上のモンスター1体をゲームから除外する。 その後、墓地のこのカードがゲームから除外された場合、このカードの効果で除外したモンスターを手札に加える事ができる。
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