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わたくしは自分の魔法＆罠ゾーンにあるカードを、再度確認する。
（守備による防衛は《最終突撃命令》で封じてる。先ほど魔法罠の破壊カードを使った以上、このカードが割られる心配はない）
《ヴェノミナーガ》は圧倒的な効果を持っていますが、弱点がないわけではないわ。
（コストによる除去や、《オネスト》等の「絶対に戦闘勝利できる」ようなカードは、恐らくティルさんのデッキにはない。──となると残るは、「一時的な攻撃力上昇で戦闘破壊し、復活を《天罰》で防ぐ」という手段）
でもそれも不可能。
わたくしはそう確信しながら、最後の伏せカードを確認する。
（このカードは《ハーフ・シャット》。モンスターに戦闘破壊耐性を与える代わりに攻撃力を半減させるカード。これでどんなに攻撃力を上げてこようと、わたくしの《ヴェノミナーガ》はそれを跳ね返してあげますわ）
わたくしは込み上げる笑いを、抑えきれずに頬を緩ませた。
＊
私は一緒にいる坂江先輩と、ティルと杏花さんのデュエルと固唾を呑んで見守っていた。
「次に《ネクロフェイス》を召喚するよ。効果でボクの除外されてる5枚のドラゴンをデッキに戻してシャッフル」
《ネクロフェイス》
星４/闇属性/アンデット族/攻1200/守1800
効果モンスター
このカードが召喚に成功した時、ゲームから除外されているカード全てをデッキに戻してシャッフルする。
このカードの攻撃力は、この効果でデッキに戻したカードの枚数×１００ポイントアップする。
このカードがゲームから除外された時、お互いはデッキの上からカードを５枚ゲームから除外する。
ティルはドラゴンデッキには普通入らないはずのカードを何故か召喚した。
一体何をするつもりなんだろう……。
「そして《二重召喚》を発動だよ。これで《スターダスト》と《ネクロフェイス》をリリースして……《ブラック・マジシャン》をアドバンス召喚！」
《二重召喚》
通常魔法
このターン自分は通常召喚を２回まで行う事ができる。
《ブラック・マジシャン》
星７/闇属性/魔法使い族/攻2500/守2100
通常モンスター
魔法使いとしては、攻撃力・守備力ともに最高クラス。
更に続けて召喚したモンスターも、ドラゴンデッキには似つかないモンスター。
やはりティルがどんな戦略を立てているのか、私には全く理解できない。
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