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「お返し行くよ? 私のターン、ドローっ!」
ターンがナノコに渡り、ナノコは勢い良くカードを引いた。
ナノコはカードを引く前に使う事を決めていたみたいに、既に手札にあったカードを場に出した。
「魔法カード《貪欲な壺》を発動だよ。墓地にいる《素早いモモンガ》3体と《X-セイバー エアベルン》、《虚栄の大猿》をデッキに戻してシャッフル。そして2枚ドローするよ!」
ナノコは墓地から5枚のカードを出しながらその名前を宣言し、デッキの上に置くと、シャッフルした。
そしてカードを2枚ドローしてきた。
これでナノコの手札は実質1枚増えた訳だ。
しかも厄介な《素早いモモンガ》が全て戻ってしまった。
もっかい来たらヤダなぁ……。
《貪欲な壺》
通常魔法
自分の墓地のモンスター5体を選択して発動できる。
選択したモンスター5体をデッキに加えてシャッフルする。
その後、デッキからカードを2枚ドローする。
「……よし、手札の《おとぼけオポッサム》を捨てて《虚栄の大猿》を特殊召喚。今度は効果でレベルを2つ上げるよ」
《虚栄の大猿》
レベル:5→7
ナノコが再び同じチューナーを出してきた。
今度はレベルが上がり、7になった。
けれど他にナノコの場にいるのは《ボルテック・バイコーン》だけだ。
確か、シンクロ召喚はレベルの合計値で決まるらしいから、これはさすがに無理そうだ。
「私の場に獣族モンスターのみが2体存在する場合、墓地から《チェーンドッグ》が蘇生出来るよっ!」
「まだ特殊召喚されるのか……」
ここまで毎ターン、安定して特殊召喚を行えるなんて、デュエルってのは進化してるなぁ……。
ボクはしみじみ思いながら、ナノコのプレイングに釘付けとなっていた。
「更に私は☆7の《ボルテック・バイコーン》と《虚栄の大猿》でオーバーレイ!」
「オーバーレイ!?」
またもや新しい単語がボクの耳に飛び込んできた。
オーバーレイって何っ!?
ボクがそう叫んでも、ナノコはお構いなしで続けた。
「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚! 《No.11 ビッグアイ》!!」
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