その手にカードと花束を

一縷の望みを懸けて

「再び《エクシーズ・ギフト》だ。《アークナイト》と《ネオフォトン》の素材を一枚ずつ墓地へ送り、二枚ドローする」

二枚目のドロー魔法を使い、手札を増やすジン。
《ネオフォトン》の効果が使えないと分かるや否や、それを有効活用する術を利用してくる。
ジンはやはり相当な実力者だ。

「バトルフェイズ、《ネオフォトン》でダイレクトアタック。『アルティメット・フォトン・ストリーム』」

「トラップ発動！　《レインボー・ライフ》で全てのダメージを回復に変換するよ！」

レインボー・ライフ
通常罠
手札を１枚捨てて発動できる。
このターンのエンドフェイズ時まで、自分は戦闘及びカードの効果によってダメージを受ける代わりに、その数値分だけライフポイントを回復する。

《超銀河眼の光子龍》
ATK：4500

ティルLP：2700→7200

ダイレクトアタックで乗じて罠カードを発動し、ピンチを一気にライフ大回復のチャンスへと変える。

「いいわよティル！」

後ろでサキが歓声を上げる。
確かにライフ差が大きく広がったけど、《オネスト》の保険程度にしかならないと思うんだよねこれ。

「なら《アークナイト》では攻撃しない。ターンエンドだ」

「じゃ、ボクのターン。ドローするよ」

当然ながら追撃は行わず、ボクのターンとなる。
これでようやく、実質的に《超再生能力》で増えた手札が活用できる。

「まずは《サンダー・ドラゴン》の効果発動だよ。このカードをコストに、デッキから同名を二枚手札に」

サンダー・ドラゴン
星５/光属性/雷族/攻1600/守1500
効果モンスター
自分のメインフェイズ時に、このカードを手札から捨てて発動する。
自分のデッキから「サンダー・ドラゴン」を２体まで手札に加える。

いつもの効果で手札を更に増やす。
普段ならこの後に《融合》を使って《双頭の雷龍(サンダー・ドラゴン)》を出す所なんだけど。

「《手札断殺》を発動するよ。お互いに二枚捨てて、二枚ドローだ。ボクは《サンダー・ドラゴン》を二枚とも捨てるね」

手札断殺
速攻魔法
(1)：お互いのプレイヤーは手札を２枚墓地へ送る。
その後、それぞれデッキから２枚ドローする。