一縷の望みを懸けて

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「なるほど。《サンダー・ドラゴン》でデッキ圧縮と、《断殺》における手札消費をカバーしたか。そして俺の手札も捨てさせる。……お前の読み通りだ」 ジンは静かに解説した後、丁度二枚の手札を墓地へと送った。 ……ジンは気付いてるみたいだね。 勿論、この《断殺》は《サンダー・ドラゴン》と併用することで実質、ノーコスト手札交換にさせたのもある。 けど一番の狙いは、ジンの手札から厄介な手札誘発を捨てさせるためだ。 無論、ジンが握っていなければ、むしろ手札誘発を引かせてしまうことになるけれど……的中したみたいだね。 「捨てたのは《オネスト》と《銀河魔導師(ギャラクシー・ウィザード)》だ。二枚ドローする」 光属性モンスターが戦闘する時、無敵にして大ダメージも与えられる強力な手札誘発、《オネスト》を捨てられたのは大きい。 これで一先ずは安心して攻められる。 「次に《竜の霊廟》を発動。《真紅眼の黒竜》と《エクリプス・ワイバーン》を墓地に送って、《エクリプス》の効果で《アークブレイブ・ドラゴン》を除外させてもらうよ」 竜の霊廟(れいびょう) 通常魔法 デッキからドラゴン族モンスター1体を墓地へ送る。 墓地へ送ったモンスターがドラゴン族の通常モンスターだった場合、さらにデッキからドラゴン族モンスター1体を墓地へ送る事ができる。 「竜の霊廟」は1ターンに1枚しか発動できない。 エクリプス・ワイバーン 星4/光属性/ドラゴン族/攻1600/守1000 効果モンスター (1):このカードが墓地へ送られた場合に発動する。 デッキから光属性または闇属性のドラゴン族・レベル7以上のモンスター1体を除外する。 (2):墓地のこのカードが除外された場合に発動できる。 このカードの(1)の効果で除外されているモンスターを手札に加える。 墓地に二体のドラゴンを落とせる魔法カードで墓地を肥やす。 これで墓地に素材が揃ったので、ボクは更に魔法カードを発動する。 「そして《龍の鏡(ドラゴンズ・ミラー)》! 墓地の《ブラック・デーモンズ》と《ガード・オブ・フレムベル》、《デブリ》、《ヴァンダルギオン》、《エクリプス》の五体を除外する」 「俺の《ネオフォトン》に匹敵するドラゴン。来るか」 五枚のドラゴンを墓地から外し、エクストラデッキからボクの切り札を呼び出す。 「融合召喚、《F・G・D(ファイブ・ゴッド・ドラゴン)》!!」
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