一縷の望みを懸けて

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「なら、攻撃対象を《アークブレイブ》へと変更する」 《No.95 ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン》 ATK:4000 vs 《アークブレイブドラゴン》 DEF:2000 当然、宣言を変更してきたので、ボクは壁となってくれた《アークブレイブ》を墓地へと置いた。 これで4000のダメージはカバーした。 けど、残る二体の攻撃を防ぐ術がない。 「続けて《開闢》、《パワーツール》の順でダイレクトアタックさせてもらう」 「うん」 《カオス・ソルジャー─開闢の使者─》 ATK:3000 ティルLP:7200→4200 《パワーツール・ドラゴン》 ATK:2300 ティルLP:4200→1900 ボクのライフポイントが一気に削られる。 《レインボーライフ》で回復してて、ホント良かった……。 「俺はターンエンド」 ジンはターン終了宣言をした後、自分のフィールドにある三体のモンスターを指し示す。 「攻撃力4000を誇る《ダークマター》に、壁モンスターによる凌ぎを許さない《開闢》、そして装備魔法を状況に応じて持ってこれる《パワーツール》。俺の場は盤石だが、対してお前には場にも手札にもカードはない」 「……」 圧倒的な盤面差を説明してくるジン。 確かにボク自身も、ここまでの実力の差に驚きが隠せない。 「サレンダーするか? 時には手早く降参することも悪手ではないぞ」 そう語るジンの視線は鋭く鈍く光る。 果たして本心でそう言っているのか、分かりかねるけど……。 「サレンダーはしないよ。ボクはジンと一緒にデュエル甲子園に行きたいんだ。だから、まだ諦めない」 ボクは降参に拒否の意を示し、同時にデッキからカードをドローした。 そう、まだボクには新たなカードが残っている。 それを見ずに諦めるなんて出来ないよ! 「スタンバイフェイズに墓地の《アークブレイブ》の効果で、《真紅眼の黒竜》を復活させるよっ!!」
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