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《ダークマター》どころか《開闢》すら相討ちが精一杯の攻撃力。
けれど、このデュエルに勝つにはこれで十分なんだ。
「《ビーストアイズ》で《パワーツール》に攻撃だよ！」
「フ……ッ」
ボクが攻撃宣言をすると、ジンはようやく小さく笑った。
けどゲーム上のアクションは起こさなかったので、攻撃はそのまま通ってくれた。
《ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》
ATK：3000
vs
《パワーツール・ドラゴン》
ATK：2300
陣LP：1400→700
「戦闘に勝ったことで《ビーストアイズ》の効果発動！ 素材となった《フュージョニスト》の攻撃力、900ポイントをダメージだよ！」
最後のダメージ宣言をすると、ジンは静かに目を閉じた。
効果ダメージはそのまま通って、彼のライフを最後まで削りきってくれた。
陣LP：700→0
「やったわティル！」
「すごいよティル！」
「ティル君すごいすごーい！」
デュエルに使った机の前で固まっているボクに、サキたちが一気に寄ってくる。
彼女たちの称賛の声を聞き、ボクの脳はようやくジンに勝利したという事実を認識した。
「あ……勝ったんだ。ボク」
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