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「そっかそっか。未夜ちゃん、教えてないんだね」
何か納得したように腕を組むサイドテールの女性は、「よしっ」と呟くと腰に手を当てて胸を張った。(ちなみにアイちゃんと同じくらいの大きさだ)
「私は麗奈! 未夜ちゃんに頼まれて、ここのコーチを頼まれて来たんだよー」
「れ、麗奈……。どっかで聞いたような……?」
レナの名前を聞いたサキは、少し頭を抱えて何を思い出そうとする。
しかし想起するまでには至れなかったみたいだ。
それにしてもコーチか。
あのミヨちゃんが頼んだというなら、デュエルはすごく強いんだろうなあ。
そう考えつつもボクの方も自己紹介を行う。
「ボクはティルだよ。よろしく、レナ」
「私は沖川菜乃子です」
「わ、私は坂江藍、です。そっちは姉の咲ちゃん……」
続いて二人も自己紹介をするけれど、アイは相変わらず人見知りを発揮していた。
慣れちゃえば、ムードメーカでとっても明るい子なんだけどね。
「おーけー、ティルにナノコにサキアイね。そんじゃま、早速──デュエルしよっか!」
ボクたちの名前を復唱したレナは、次にそんな提案をしてきた。
うん、レナの実力を知る為にも、その提案は大歓迎だ。
だからボクはデュエルを受ける意思表示を──。
「じゃあボク」
「私がお相手します!」
意外にも、そう言ってデッキを前に突き出したのはナノコだった。
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