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《自業自得》
通常罠
相手フィールド上に存在するモンスター１体につき、相手ライフに５００ポイントダメージを与える。
「えっ！？ そ、そのカードって……」
「ナノコの場のモンスターは3体。だからダメージは1500ポイントになる」
そしてナノコのライフはピッタリ丁度1500。
つまりこれでボクの勝ち──
ボクだけでなく、ナノコもそう思ったらしくかなり焦った様子だったが……
ドローしたカードをきちんと確認し、少し間を置いた後に安堵の表情を浮かべた。
「あ、危なかった……。《自業自得》の発動にチェーンして、速攻魔法《死者への供物》を発動だよ！」
《死者への供物》
速攻魔法
フィールド上に表側表示で存在するモンスター１体を破壊する。
次の自分のドローフェイズをスキップする。
ナノコはそう宣言した直後に、モンスターを──
自分の《ビッグアイ》を墓地へと送った。
菜ノ子LP：1500→500
「自分のモンスターを破壊して、ダメージを軽減……っ！？」
ボクはナノコの意図に、結果後に気づいた。
つまりナノコに勝てなかった。
ボクの場には攻撃力300の《レッグル》が晒されているだけだ。
手札も伏せカードもない。
守る手段はない。
「このカードを引けて助かったよ。引けなかったら負けてたよ……」
ナノコは安堵の表情を浮かべた後に、最後の攻撃宣言をした。
「《ナチュル・ガオドレイク》でトドメ、だよ」
《ナチュル・ガオドレイク》
ATK：3000
vs
《レッグル》
ATK：300
青年LP：1400→0
「あ、えっと……ごめん」
デュエルが終わると、すぐにナノコは謝罪の言葉を述べた。
デュエル中の熱いナノコは消え、元のナノコに戻っていた。
「ん、気にしないで良いよ。すごく楽しかったからね！」
そんな彼女にボクはニコリと微笑んだ。
本心だから、それは作らずとも自然と出たものだった。
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