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「だから私はクィンさんを許します。……というよりも、そもそも怒ってすらいないんですけどね」
最後に笑顔でナノコは締めた。
サキは苦い表情をして、まだ納得していない様を示している。
そして次はアイの方を見た。
「藍はどうなの?」
アイは「んー」と顎に手を添えて唸り、それから語り始めた。
「私もね、菜乃子ちゃんと大体同じかなー。クィンちゃんのこと、怒ってないよ?」
ナノコと同様に笑ってそう答えるアイ。
「それに、悩みを共有できそうだし。是非お友達になりたいな」
「ふふ、大きいと大変ですものね」
アイの言っている意味を察したらしいクィンは、自分のおっぱいを上から軽く擦りながら微笑んだ。
なるほど、確かに二人ともすごいからね。
……サキはすごく嫌そうな顔をしてるけど。良いのかなあ。
「……とりあえず、分かったわ。納得できてないのはアタシだけなのね。やっぱり」
はあ、と大きい溜め息をしつつサキは呟く。
そこにクィンは即座に言葉を挟んだ。
「倉庫の時も申し上げましたが、咲さんが正しいのです。ティルさんや菜乃子さん、藍さんが優しすぎるだけなのですわ。ですから遠慮はなさらず、何でもおっしゃって下さい」
諭されたサキは少し悩んでいる様だった。
けれどもすぐに顔を上げ、クィンに堂々と告げた。
「決めたわ。──アンタ、デュエル部に入りなさい!」
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