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先攻はナノコだ。
ボクはデュエルを覚えているとは言え、ルールも覚えているとは限らない。
だから、ナノコからやろうという事になった。
「私のターン、ドロー」
ナノコはカードを引くと、手札の内の1枚を裏側にしてテーブルにセットした。
「モンスターを裏側守備表示でセット。これで終わり」
特に魔法・罠を使ったり伏せる気はないらしく、ナノコはそれだけで終わらせてしまった。
よしっ、なら一気に攻めるぞ!
ボクは意気込んで、カードをドローした。
「ボクのターン! よぉし……」
ボクは手札のモンスターカードを掴み、それを思いっきりテーブルに置いた。
「《猛進する剣角獣》を召喚っ!」
「はいっ!?」
《猛進する剣角獣》
星4/地属性/恐竜族/攻1400/守1200
効果モンスター
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
ナノコはボクの召喚したモンスターを見て、スゴく驚いていた。
まぁ、貫通効果持ちのモンスターが出てきたら驚いちゃうよね。
「《剣角獣》でセットモンスターに攻撃するよ!」
ボクがそう宣言すると、ナノコは裏側だったモンスターを表向きにした。
「《素早いモモンガ》、貫通ダメージで1300受けるけど、このカードの効果で1000ポイントを回復する」
菜乃子LP:4000→2700→3700
ナノコのライフが思ったより削れない。
《素早いモモンガ》とは厄介だなぁ。
「更に、デッキから同名モンスターを好きな数セットできる。私は2体の《素早いモモンガ》をセット」
ナノコのモンスターゾーンに2体のモンスターが並ぶ。
「うーん……1枚カードをセットして、ターン終了だよ」
ボクは多少警戒しておいて、手札のカードを魔法・罠ゾーンにセットさせた。
それを見ていたナノコは、恐る恐ると言った感じでボクに聞いてきた。
「ルールは覚えてるみたいだけど……君の使ってるカードって、相当古くない……?」
「?」
ナノコはどうやら、《猛進する剣角獣》の事を言ってるみたいだ。
けど、そんなことはないと思うんだけど。
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菜乃子→手札:5、LP:3700
セットモンスター×2
青年→手札:4、伏せ:1、LP:4000
《猛進する剣角獣》
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