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「残念だがお前がそれを知る必要はない、今此処で死に、土へ還れ。」
銀色の竜騎士達は背のランスを引き抜くと、ゆっくり近づいてゆく
「―――」
突然銀色の竜騎士達の動きが止まり、黒金の竜騎士の方へ振り返る
黒金の竜騎士がいつの間にか彼等の後ろにいた
「………」
「この相手に貴方様の手を煩わせる必要はありません。」
「我々にお任せ下さい、一秒も時間を取らせませんので。」
その子供は理解した
この大きな騎士が家族を殺した銀色の竜騎士達を従えていることを
子供は怒りに震え、怒鳴った
「…!!………!……!」
だが咽が潰れ、声の無い虚しい叫びにしかならなかった
「………」
黒金の竜騎士は只その子供を見据え、その声を聞いていた
「……ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッ!!!」
子供は小剣を振り上げて騎士に飛びかかった
キィィィィィ…ン……
突然小さな反響音と共に子供の意識は闇に沈み、二度と浮かばなかった
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