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「うるっせぇぇっ!!俺が終わりっつったら終わりなんだよ!お前らそこになおれ!」
キレました。
4人が土方さんの説教を正座しながら聞いているのをいいことに私は1人スタスタと山崎さんのいる道場の隅にいった
「山崎さん!」
花香の機嫌のいい声と満面の笑みに山崎はたじろいだが、すぐ無表情に戻ると、なんだと一言だけはなった
「勝ちましたよ!」
「そんなことはみてた」
花香は山崎に褒めてもらおうと思ってきたのに褒めるどころか無表情で話す山崎にふてくされながら口をひらいた
「勝てっていうから勝ってきたのに頭を撫でるとか褒めるとかしてくれないんですね!」
山崎に言い放ったあと花香はそっぽを向いた
「あんたが俺を守りたいって言ったからだろ」
「でも、山崎さんは勝ってこいって言いました!だから頑張ったんですよ?命令に見返りを求めるのは可笑しいかもしれないですけど…」
花香はシュンと頭を垂れた
それをきいた山崎は顎を親指と人差し指で挟み暫く思案したあと
「よぉ頑張ったな」
と言いながら花香の頭にポンと手をおいて優しく微笑んだ
「山崎さん関西弁っ!」
突然のことに花香は驚いて勢い良く頭をあげると目の前の山崎の微笑みに一瞬にして固まり、その直後、顔を真っ赤にさせた
そのことに山崎はキョトンとすると何か気付いたようにニヤッとして意地悪顔で口をひらいた
「なんや?そんな顔赤くして…俺の顔なんかついとるんか?」
自分の顔が赤いことに気付いた花香は手で顔を隠そうとするが瞬時に山崎が腕を掴んでそれを許さない
「手、手、手離してくださいっ!!」
1人アタフタする花香が面白かったのか山崎は花香に顔を近づけ尋ねる
「ホンマにどうしたん?かなりどもってんで?」
「ち、ち、近いです!」
「なんで、そないに拒むん?俺のこと嫌なん?」
「そ、そんな訳ないじゃないですかぁぁ!」
「じゃあなんで拒むん?」
「それは、ただ…」
「ただ?」
「だから、その…」
「ん??」
山崎は一言言葉を発する度に徐々に顔を近づけていく
そして顔に互いの息がかかるところまでいくと
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