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私はふと、窓から空を見上げ呟いた
「時空を飛び越えられたらな………」
我ながら馬鹿馬鹿しいと思う。でも、願わずにはいられない。
私はカーテンをしめた。………いや、閉めようとした
だがそれは出来なかった。窓からの突然の光のせいで
ドォンッ!ゴロゴロゴロ…
雷のせいで
いつもと違う。そんな気がした。私は雷嫌いだ。いつもなら直ぐにカーテンをしめて部屋に籠もる。それがいつもの私だ。でも、今日は違った。なぜか高揚感?よく分からないが胸の高鳴りを覚える。
ザ―――――
雨が降り始めた
それでも私はカーテンを閉めない。それどころか窓を開けだし、外に出始めた。わからない。体が勝手に動く。
この判断が正しい気がして。これがいい気がして。
雷の音が、雨の音が、より一層大きくなった。雷がこっちに近づいているのがわかる。地響きがする。私の体が雨で濡れる…
私は自分の体を抱きしめ、目を瞑った。そして、息を止め待った。いつくるかわからない何かを待った。
すると、目の前が光で包まれた気がした。
それに驚き目をあけると大きな音とともに意識を失った。
雷が当たったんだと気づくのにはとても簡単だった。
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