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刀…?なんで大人がそんなおもちゃさしてるの……?でも、着物に刀って………かっこいい!
「刀かっこいいですね!ちょっとだけ触らしてください!!」
美人さんは私の言葉を聞いて今度は目を見開いた
「かっこいいですか…?女子なのに珍しいことをいいますね…でも刀は武士の魂ですよ?」
そういうと今度はクスクスと笑い出す
表情がコロコロ変わる人だなぁ…でも、女子って、武士って…どこぞの方ですか
「まぁ、私は武士になりたくて持ってる訳じゃないですからいいですよ。はい」
美人さんは話しながら腰から刀を抜いて私に渡してくれた
「わぁ~…ありがとうございます!……結構重いんですね」
おもちゃなのによくできてるな…
私は柄を抜いて鞘から刀身を少しだした
「本物みたいですね…」
私は感心をこめて発すると
「本物ですよ」
と美人さんは返してきた
私は冗談だと思って笑ってうけながし、刀身の刃のほうに触れようとする
「触ったら危ないですよ!!」
美人さんの慌てっぷりには驚いたがやっぱり冗談だと思い
「大丈夫ですよ」
とまた笑ってうけながした
そして、今度こと指を刃にすべらす
「…ぃっ!?」
私は指にはしる痛みに声をあげると美人さんは焦ったように大きな声をだした
「だから言ったじゃないですか!大丈夫ですか!?」
美人さんは私の指をとって覗き込む
「大丈夫ですよ?このくらい舐めれば治ります」
私は美人さんにそう言って自分の指をくわい笑った
「で、ですが…」
「本当に大丈夫ですって!…でも、本物の刀は駄目ですよ?銃刀法違反ですよ?」
「銃刀法…?なんですかそれ」
「なに言ってるんですか、銃刀法は銃刀法ですよ」
「いや、だからなんですか?それ」
「銃刀法知らないって…馬鹿にしてるんですか?」
「すいません…本当に知らないんです…」
青年は申し訳なさそうに謝った
本当に申し訳なさそうに
本当に知らないんだ…なんで?流石にそれはないでしょ…?
「あの、ならなんで刀を持つんですか?」
「世の中こんなご時世ですし…」
美人さんはキョトンとしたように話し出した
「……それは身近で危険が起こるからですか…?」
「まぁ、ここは京ですし、辻きりなども多いですから…って京の方じゃないんですか?」
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