護るために

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収録が終わり、コメンテーターやパネラーの面々が思い思いにスタジオを出ていく中、小杉は澤口の姿を探していた。 キョロキョロとスタジオを歩き回る相方を不審に思ったか吉田も一緒に澤口を探す事になる。 「澤口先生と石田さんな、何かありそうやねん」 小杉の言葉に吉田は複雑な表情で返事をした。 『…っす、やめっ』 「ん?」 スタジオを出てすぐの倉庫とおぼしき部屋から小さな声が聞こえ、吉田は思わずその部屋に近づいた。 小杉も手招きで呼び寄せ、気付かれない様にそっとドアをずらす。 そこには石田と澤口がいた。 ただし、石田は明らかに嫌がっている様子の澤口に覆い被さり股間に顔を埋めていた。 『…やめっ…嫌ですっ』 『あれ、ばらされたくないでしょう?』 澤口の目が見開かれる。 「何やねん…これ…」 吉田が声を震わせる。
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