護るために

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「何とかしてやりたいですね…。 このままじゃ澤口先生の精神(こころ)が持ちませんよ」 大多和が眉をしかめて黒迷を睨んだ。 「わかってます…」 小杉が悔しそうに拳を震わせる。 きっと石田は何一つ証拠は残さないだろう。 自分が澤口を脅して、抱いている証拠など何一つ。 自分たちがそれを周囲に訴えても信用してもらえるかも分からない。 「澤口くんもああゆう性格だからな。 さんまさんや黒迷さん、俺たちに迷惑かけたくないって自分から助けを求める真似はしないだろうね」 池田が冷静に、だが怒りが込められた声で呟いた。
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