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時間が経つのと比例するように、教室内にクラスメートが増えていく。
それに伴い、静まり返っていた教室は騒がしくなっていく。
「ぐう」
「ていやっ!!」
びしっ!! と、頭に何かしらの衝撃が走る。理解するのに少しばかりのタイムラグが生じたが、理解した。
どうやら、誰かに頭をチョップされたらしい。
誰がやったのかなんて、もちろん俯いている俺には分かるはずもない。
こういう時に、チョップを適当に流してその行動をスルーするのは俺くらいだろうか。
びしっ、びしびしっ!!
「……ぐう」
俺は小学生の頃から怒らない人間として有名ではなかったものの、しかしそういうイメージで通っていた。
反応したり、怒ってケンカしたりするのが面倒くさかっただけなんだが、それを察されることはなかった。
ただ、温厚な子なんだと思われていただけだった。
だからといって、イジメとかに合っていたわけでもない。
普通に友達もいたし、普通に遊んだりもした。
いや、何が言いたいかと言うと、俺はここでチョップに反応して面倒なことに遭遇したくないのだ。
なにせ、犯人の目星くらいはついているし。今現在で朝っぱらから俺にこんなことをしてくる奴は、一人しか思い浮かばない。
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