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お城の中庭。
人の背丈ほどの丸く剪定された植木で囲まれた広場の中央を横切る2つの影がありました。
前を行く小さな影からは怒りのオーラが満ち溢れています。
一方、小さな影に引っ張られるように力無く歩く背の高い影からは呆れともとれるオーラが漂っています。
「何処まで行かれるんですか?」
「部屋よっ!」
「何故俺まで?」
「お説教よっ!」
「ちゃんと助けたではありませんか。」
「来るのが遅いっ!」
「それが、人の剣の稽古の時間を見計らって部屋を抜け出した人の台詞ですか?」
「.....っ」
「わざわざ、俺に見つからないように女王の元へ行かれたのはどなただったでしょう?」
「..........っ」
「わざわざ、自分から殺されに行かれた....」
「私がいつ殺されそうになっていたというの!」
「別に、姫がそうだとは言っていませんが。」
「................っ!」
完全に男に言い負かされたお姫様に出来ることなどただ1つ。
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