・第1章・

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「でも、城の中で行方不明だなんて大袈裟よ」 瞬間、騎士の青く鋭い視線がお姫様に向けられました。 「ご自分の身分をお忘れですか。」 ゾクリとする低い声と向けられたままの鋭い視線に、お姫様の肩がビクっと揺れました。 しばらくの沈黙。 「軽率だったと思うわ.....」 お姫様は俯いてしまいました。 「少しは反省して頂けまし.....」 「これからは騎士に助けを求める前に女王を倒してみせるわ!」 しおらしくなったお姫様の様子を見た騎士がこぼした安堵の呟きを、反省の色を全く見せずにぶったぎったお姫様が騎士に叱られ続けたのは言うまでもございません。
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