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「良守ーー!」
下の階から聞こえる聞き慣れた声。
朝、忌々しいくらいに爽やかな鳥の音と、朝日が部屋に差し込む。
「…ぅう」
この部屋の持ち主、墨村良守はまだ布団に入ったままだった。
「良守ーー?起きてるだろー?」
「っるせえ!!こんのクソ兄貴!!なんで家にいんだよ!!」
ガバッと布団をはねのけ、下の階へと抗議する。
「いや、ここ俺の家でもあるから」
ガチャ と勝手にドアを開けて入ってくる兄、正守。
(ふふふ、そのままぶつかってしまえ!!)
良守は寝るときに、いつも結界を張っている。
そのままぶつかるかと思いきや、あっさりと解かれてしまった。
「まだ甘いな」
「ーっ!勝手に入ってくんな!(*`Д´*)」
「顔文字使うなって」
「うっせ、で?何のようだよ」
眠たそうに目をこする。
「ああ。 今夜、蒼士家に泊めるから」
「…………は?」
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