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ーかみさま、かみさま、居ますか?
子供の声が聞こえる。
夕暮れ時で、夕日が顔を出している。
ーかみさま、かみさま、居ますか?
また別の子供の声が聞こえる。
今度は女の子の声だった。
赤く染まった神社の端。
そこに三人の子供がいた。
何かの遊びなのか、
かみさま、かみさま、居ますか?と繰り返している。
そしてさっきから一言も喋らなかった黒髪の男の子が口を開いた。
「…えーと、かみさまは君?」
そう言って女の子に指を向けた。
男の子の少し不安そうな顔とは、対照的に勝ち誇った顔で口を開く。
「本当にいいのかなぁ?」
その台詞を聞いて、不安そうな顔は更に色を濃くしていく。
だけど…
「あ、もう帰らないと怒られるよー」
と、もう一人の男の子が声を出した。
仕方ないねと女の子は少し残念そうに声を出して、
「ここからが面白い所なのになぁ。じゃ明日はこの続きって事で!」
そう二人に伝えた。
だけどそれは…
叶わなかった。
その翌日はー
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