prologue.

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† † † 恐らくは日本ではあり得ない場所。 どこか外国ーーー例えば米国のサハラ砂漠のような広大な地。 そこにその機体がある。 全長二メートル弱の重装備をした電脳世界のフィクションロボットにも似た機体。 現実世界を淘汰するかのようなセンセーショナルな機体フォルム。 ある種の宗教的とすら言える統一感である。 その機体は狙撃型。 つまり遠距離から敵を狙撃し、撃ち殺す機体と一般的に認知されている。 しかし、その機体は前線に出ている。 更に言うのであれば遠距離型であるにも関わらず近接型と真っ向から立ち合っている。 バカだと言う者もいる。 あり得ないと思う者もいる。 しかし使い手からすればこの行動は悪手ではなく、歴とした善良たる選択肢である。 確かに遠距離からの武装は強力無比であるが、それらの武装は『当たらなければ意味がない』という確りとした明確な弱点がある。 ならば迎撃に富んだ武装を所持しているならばどうだろうか。 遠距離からは強力無比な武装。 近距離ならば迎撃武装。 これらを考えれば遠距離型が近距離を行なうのは意外とおかしな選択肢ではないのである。 ゆえにこの行動を取っているプレイヤーはこの機体の立ち回りの仕方を熟知しているとすら言えよう。
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