#.00 第一部 ‐始《はじまり》の記憶‐
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#.00 第一部 ‐始《はじまり》の記憶‐
――もう、ずっと昔。 僕らは通じ合えていた。目に映る、触れる全てのものを互いに共有していたんだ。 僕が初めて見たのは、暗がりに揺らめく緑色の仄かな光。そしてその向こうに佇む君だった。 暗闇に幾度となく飛び交う蝶。それは、決して常人には見えない言の葉。 宛てのない言霊が、ひらり、今日もまたひとつ。 〈ねぇ……――〉
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