0人が本棚に入れています
本棚に追加
「――ついにきやがったか、昼が」
一人の男が、会社の屋上で仰向けで太陽を浴びながら言った。
そこにオナモンがやってくる。
「ひ、ひぃーっ!!」
専門学校デビューのオナモンにとって、不良は天敵だ。
そう、そこに居たのは湾田高のケンスケだったのだ。
「なんだてめーは」
「ひいいーっ!!」
「殴られたくなけりゃあっちにいきやがれ!!」
言いながら湾田高のケンスケはオナモンをボコボコに殴りまくった。
すると、銃を持った社員の一人が現れる。
「君、何をしてるんだ! もうここはただの会社じゃない! 社員以外は立ち入り禁止だ!!」
「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
オナモンの断末魔が響く。
しかし社員は顔色一つ変えずケンスケへと銃を構えている。
「……ふっ、銃を持ったからっていい気になるなよ」
「なんだと!」
「セーフティがかかったままだぜ、ルーキー!」
「!!」
言われて気付いた社員は、慌ててセーフティを解除しようとするが、遅かった。
気付けば湾田高のケンスケは目の前にいて、殴り飛ばされてしまった。
「き、貴様!」
そこに、隊長らしき人物が現れ、
「死ね!」
躊躇う事無く引き金を引いた。
空気を震わせる音が響き、弾丸はケンスケ目掛け直進した。
しかし、
「GAKIN!」
ケンスケは人差し指と中指で弾を挟み込んで止めてしまった。
「NANDATO!?」
驚きながらも再び引き金を引こうとする。
が、
「……this way」
ケンスケは一瞬で隊長の背後に回りこみ、手刀を叩き込んだ。
隊長は気絶した。
最初のコメントを投稿しよう!